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福島オーダーシャツイベント
Date:6.18-6.24
まずこのシャツは、福島県にある家族経営のシャツ専門のお直しを生業としています。
但し以前高級シャツの製造の実績があり、お母さんの技術が想像以上に凄く、着用者が毎日の着用してもストレス無く常に凛とした美しい縫製方法で作られている。
そこを流石,名プロデューサーこと関根が目を付けた。
彼が得意としている関根のゴリ押しにより、8回福島に直接訪問し、熱烈な営業トークにより今回のオーダーシャツを少数ではありますが制作して頂ける機会を得ました。
愛すべきヤツです。
何故彼が、そこまでそのシャツに熱烈だったのかと言うと。
-関根曰わく-
ある商談でアイロン屋さんが着ていたシャツ。それを見たのがこのシャツを制作するきっかけとなりました。
数年着古していて、お腹もぽってり、シャツのボタンが弾けてしまいそう。シワも入りヨレヨレ。
でもきれいな佇まいのシャツ。
シャツの顔でもある襟がふわっと見頃に沿い、シャツ全体の雰囲気を作っていました。
こんな襟を作れる人に僕のシャツを縫ってもらいたい。それがこのシャツの企画の始まりでした。
デザインとしては中世のヨーロッパのシャツのようにゆとりをしっかりと持たせ、締めるところは締めメリハリのあるデザインのドレスシャツです。
ドロップショルダーに設定した肩周り、見頃はタックインしたときにふんわりと膨らみます。
袖口に5タックを取り、肩から袖にかけてなだらかにテーパードし、袖口でキュっと締める。私なりのジェントルマンを表現いたしました。
襟のデザインはミニマルなレギュラーカラー。
縫製師曰く、
「襟が踊っていないと良いシャツではない。」
フラシ芯により適度な硬さに仕上げられた襟はその言葉通りにふんわりと襟に吸い付きボタンを外すとなだらかに肩に沿い、タイドアップをすると、タイと共に首に優しくフィットします。
このシャツの作成するに当たり、もちろん最高の生地を。と思い生地を探しに。
極細番手で織り上げられたトロトロのシャツ地を見つけサンプルを作成したがこのシャツの肝である膨らみが表現できませんでした。
試行錯誤の結果、木曽川流域の豊かな自然環境の尾張一宮にて本来絹のようにしなやかな生地に使用される160番手の極細のコットン糸を低速織機にて肉厚かつ度詰めに織り立て柔らかさの中にしっかりと芯のあるバックサテンの生地を作成しました。
バックサテンは、裏側になめらかな面を使用することによりなめらかで滑りがよく、肌に近いシャツにはうってつけの素材だと考えました。
肉厚かつ度詰めに織り立てられた生地ですが、160番手の極細の糸を使用することにより洗う度に繊維がほぐれ、ふんわりとなめらかなシャツへと成長していきます。
縫製に関しては運針20〜21針でドレスシャツの基本である細かい運針で縫製しており、時間をかけてゆっくりと縫っております。
福島で縫製を生業としている、70代の女性の職人さんに縫製を依頼しており、ライン作業の量産工場とは違い、オーダーシャツのように縫製から最終プレスまで丁寧に一着一着作成しております。
現在シャツ専業のお直し屋としても活動しており、長く着用いただき襟やカフスが傷んでしまっても交換のお直しまで対応させて頂ける体制をとっております。