Re:Sarto COTTON COMPACT JERSEY 3 BUTTON HENLEY OVER TEE

Re:Sarto COTTON COMPACT JERSEY 3 BUTTON HENLEY OVER TEE



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本日6/20 20:00オンラインより関根によるRe:Sartoの”3 BUTTON HENLEY OVER TEE “と安部による”U.S. Military Chino “を発表致します。

今回のアイテムは、受注商品となります。
6/21から6/25 まで銀座店にサンプルを用意致します。
6/27から7/7まで船場店にサンプルをご用意致します。

 

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Re:Sarto
COTTON COMPACT JERSEY
3 BUTTON HENLEY OVER TEE
WHITE / NAVY
Size S/M M/L 2XL/3XL
18,000円+tax


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【考察】
これまで私は、どちらかといえば古き良き時代の機械を使い、ゆっくりと丁寧に織り上げられた、そんな温もりのあるテキスタイルを多く使用してきました。

けれど今回の生地は、少し趣向を変えています。

今回は、最新の高速編み機を使い、可能な限り高密度に編み上げたコットンジャージーを採用しました。

使用するコットンの産地や品種にはあえてこだわらず、その代わりに「その糸をどう磨き上げるか」という点にテーマを置いて開発した生地です。

施したのは「濃縮シルケット加工」。

シルケット加工とは、糸に上品な光沢とハリ感を与える処理のことですが、一般的には数回に分けて丁寧に重ねがけし、滑らかでつるんとした風合いに仕上げていきます。

ただ、その過程で糸が痩せてしまうというデメリットもありました。

そこで今回は、その欠点をできる限り抑えつつ、しっかりと糸の持つ美しさを引き出すために、一度で仕上げる「濃縮」という形でシルケット加工を施しています。

できるだけ硬くならず、それでいてしっかりとしたハリと光沢を持たせるには、糸が痩せてはいけない。

そして、その糸をきめ細やかに編み上げなければ、この生地の質感は生まれなかったと思います。

高速で動く編み機は効率的ですが、静電気によって、ごく稀に他の糸を巻き込んでしまうことがあります。

よく見ると、生地の中に不規則に現れるネップのようなものがあり、それはまさに機械が偶然生み出したもの。

私はそれを「偶然の産物」として、むしろひとつの魅力として楽しんでいただけたらと思っています。

この生地は、ぜひ何度も洗って、何度も着て、少しずつ柔らかく育てていただけたら嬉しいです。

最初はやや張りのある質感かもしれませんが、着込むごとに少しずつ体に馴染み、自分だけの一着へと育っていく。

そんな過程を楽しんでいただけたらと思います。

また、この生地を使用するにあたり、ひとつだけ個人的にこだわった点があります。

それは「すべてを共地で完結させる」ということです。

一般的にTシャツなどでは襟周りにリブ素材を使うことが多いのですが、今回はあえてリブを使わず、同じ生地だけで構築することで、より統一感と上質感のある仕上がりを目指しました。

このハリ感のある生地ならではの特性を活かし、襟がほんの少し立ち上がるように設計し、控えめながらも存在感のある表情を持たせています。

襟周りには余計な重なりが出ないように、あえて折り返しをせず、ロックミシンで軽やかに仕上げました。

袖口に関しては、リブを使わずに三つ巻き処理とし、折り返して着用できるような仕様に。

日によって、気分によって、少しずつ着方をアレンジして楽しんでいただけたらと思っています。



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