『デザインが思想をつくる。』
歴史においてデザインと人間をめぐる、東洋思想で解釈したテーラード史観、
※文人(士大夫)達は儒家としての人文的教養を身につけ、支配的・指導的な立場にある者の呼び名です。
つまりは文人は王侯・貴族・官僚・地主・地方豪族などの支配者的な階級・地位の出身者がほとんどでした。
現代で解釈致しますと、社会的地位が高い人々にあたり、そういった方々は仕立てのよいスーツを着用しています。
現代的な文人像を表現する為に、品質の高い素材でそれに伴った手の込んだ縫製技術を保ち縫い上げています。
“これに離俗というスパイス(デザイン)を加えて新しい可能性を構築します。”
これは、YASUTO KIMURAによる新しいテーラードの表現手法です。
【YASUTO KIMURAの西洋のスーツの解釈】
現代資本主義の象徴であり、封建社会、競争社会、拝見主義、権威的、威圧的なものを感じます。
その個人の人間性や性格を覆い隠し、鎧のように身を守り、戦いに挑む為のユニフォームでしょうか。
とても緊張感を感じます。
実際、スーツは毛芯や製図方法によりメンズボディの強弱のあるメリハリのあるシルエットを創り出し、理想的な男性のフォルムを作り出しています。
様式美や形式美があります。日本の美学ですと茶の湯文化でしょうか。宗教ですと儒教です。
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【トラウザーの解釈】
・日本人の着物から生地をあまり裁断断しないで最大限の資源(生地)を大切に有効活用していくコンセプト。
・アジア圏の古い民族衣装のパンツはワキなしの筒形であった。
これに西洋のアイロン技術を入れて足のカーブ曲線を出しています。
・脇線から後ろ身頃の生地の地の目がバイアスになる為、ドレープ感と柔らかさが生まれます。
これにより、柔らかさ、おおらかさ、優雅さを表現したいと思っています。
・腰の帯は最終的にウエストのフィット感を高めていくでティールの意味合いの他に、私が将来的に茶会に行った時に扇子を挟むために必要なものです。
Single pleat trousers
Canonico Super 110’s
(4 Season Wool Gabardine)
Size/ S,M,L