『反工藝哲学』 SHOCKMAN-BASE (独立織人)
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『反工藝哲学』
SHOCKMAN-BASE
椿原悠至 (独立織人)
京都府北部、丹後ちりめんの産地である与謝野町に、SHOCKMAN-BASE主宰・椿原悠至氏のアトリエがあります。
SHOCKMAN-BASEは、織物を単なる素材としてではなく、その構造そのものを探求する独立系のテキスタイル工房です。
古来より染織は高度な分業によって支えられてきました。それぞれの職人が長い年月をかけて専門技術を磨き、一つの布を完成させます。
しかし椿原氏は、糸の選定、染色、整経、製織に至るまでを自ら一貫して行います。
それは分業を否定するためではありません。各工程を連続した一つの構造として捉え、その関係性の中から新たな可能性を探るためです。

その根底にあるのが「反工藝」という思想です。
反工藝とは伝統や技法を否定することではありません。
むしろ、それらを深く理解した上で問い直し、新しい表現の可能性を探求する姿勢を意味します。

SHOCKMAN-BASEは、工藝と美術、職人性と作家性を対立するものとして捉えません。
高度な技術の追求の中に表現が宿り、表現を追求する中で技術はさらに磨かれていく。
美はデザインによって与えられるものではなく、機能・技術・構造を徹底的に掘り下げた先に現れる。
そして本当に新しい美は、その機能や技術の前提すら疑った時に生まれる。

この思想は、PORSHE911のデザイン思想にも影響を受けた。建築家 Louis Sullivan が提唱した「Form follows function(形態は機能に従う)」とも通じる部分があります。
テキスタイルの本質は表面的な意匠ではなく、その構造にあります。

SHOCKMAN-BASEは、織物の根源的な可能性を探りながら、工藝・美術・芸術の境界を横断する新たな表現を追求しています。








