ANTOS/2026 S/S Order event

ANTOS/2026 S/S Order event

【ANTOS】

2026SS Order event

8/30.8/31 (大阪)

9/6.9/7 (東京) ※9/6 デザイナー在店

 

 

「服を愛する人」ではなく、「服と共に生きる人」

服には、その人の人生や価値観が映し出されることがあります。

それは、ただの装いを超えて、心に静かに触れてくる体験。

アントスのコレクションもまた、そのひとつです。

袖を通した瞬間、過去と未来をつなぐような時間の流れや、素材そのものが語りかけてくるような感覚が広がっていく。

決して声高ではないけれど、確かな存在感を放ちます。

今シーズンのアントスのコレクションは、一言で表せば「世界観の結晶」。

全体を通して漂うのは、どこか懐かしくも新しい、ヴィンテージ感です。

しかしそれは懐古的な表現にとどまらず、過去を咀嚼し、未来へと押し出す力強さを秘めています。

定番の尾州ウールでは、Super 140’sという極めて繊細な糸で“擦り”を表現するという、誰も試みたことのない挑戦がなされています。

その一枚には、伝統と革新が共鳴するような奥行きがあり、まさに特別な存在感を放っています。

さらに、今季から新たにインポート生地が採用されたことも大きなポイントです。

コレクション初登場となるリモンタ社のナイロンは、ただの機能素材としてではなく、アントスの手によって新たな「表現の布」へと昇華しています。

そしてシーズンの核となるリネン。

ブラックという色を巡り、アイリッシュ、イタリアンといった異なる産地をあえて選び分け、その質感に最も相応しいデザインを与えている。

そこには「素材そのものの声に耳を澄ませる」アントスの真摯な姿勢が映し出されています。

そして見逃せないのが、このコレクションで唯一のレザーアイテム――シープスエードのジャケットです。

革を極限まで漉き、極薄に仕上げるという執念にも似た工程を経て完成したそれは、袖を通した瞬間、革であることを忘れるほどの軽やかさ。

手袋のように柔らかく、まるで肌の延長線のような着心地は、革の概念を覆すと言っても過言ではありません。

しかし、アントスの真価は服そのものだけでは語り尽くせません。
彼の人柄そのものが作品に表れているからです。

普段のアントスは柔らかく、お茶目で、笑いの絶えない人物。けれども服の話を始めると、その瞳は真剣に燃え、ひと針ひと布に込めた想いを語り出す。

その瞬間、目の前にいるのは「服を愛する人」ではなく、「服と共に生きる人」なのだと気づかされます。

そして不思議なことに、彼の服に袖を通した瞬間、自分自身の心がふわりと高揚するのです。

日常に少し疲れていた時でも、彼の服を身に纏うと身体が軽くなり、気持ちが自然と前を向いていく。

そこには単なる衣服ではなく人の心を動かし、日常を少しだけ輝かせる力が宿っています。

アントスの服は、ただ「着るもの」ではありません。それは、人が自分自身を新たに感じ直すためのきっかけであり、人生の景色を豊かにしてくれる存在のように感じます。

 

Rafal Antos アントス・ラファウ
ANTOS.のデザイナーであるラファル・アントスは、スイス、ロンドン、ロサンゼルス、ワルシャワ、香港、そして現在は東京と、世界中を旅しながらグローバルなカルチャーとファッション・デザインに没頭してきた。

その過程で、彼はグローバルな文化とファッション・デザインに没頭してきた。彼が収集したすべてのものは、着る人の究極の快適さとスタイルのために、伝統と革新を融合させた手作りのソフト・テーラリングの新シリーズに注ぎ込まれている。

ヨーロッパのラグジュアリーメゾンでデザイナーとしての経験を反映したANTOS.は、工藝とエッジの効いたセンセーショナルな美学を融合させ伝統、プロセス、実用性を兼ね備えたコレクションを発表している。

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