中村縫製 / 8length Smock Tee
中村縫製 / 8length Smock Tee
まずはこのカットソーのイメージ
「アメリカでヨーロッパ移民が作成したカットソー。」
カットソーはヨーロッパでは下着、それを表に出したのがアメリカ。
形としてはセントジェームスやバスクシャツからの派生だが、ヨーロッパの雰囲気を醸し出しつつも、下着でなく1枚で着ても良いんじゃないか?のようなアメリカンな考え方のミクスチャー。
見頃に関して、一枚の縦長の布で構成され、肩線はなく折り返しそこにネックを通す穴を開け、余った生地を背中のアテにする。
直線的に組まれたパターンは生地の無駄を省き、裁断した生地すら無駄にせず見返しとして使用する。
縫製に関しては全て綿糸を使用し、あえて少し太めの糸でステッチをすることによって馴染むではなくしっかりと主張したステッチになる。
丸編みが一般的に言えば上質という流れがある中でこの生地はあえて、丸編みの生産効率改善の為に開発されたシンカー編み。
素早く編めるシンカー編みだからこそ、その逆を。
シンカー編みでじっくりと丁寧に、度甘に編み込み洗えば洗う程にとろみが増し、その先に油分が抜けて少しざらつきが出ます。
その時の風合いも何とも言えない経年変化で、長い期間洗濯を繰り返し育てるカットソーです。
素材
COTTON 100%
カラー
BLACK
サイズ
2.3.4
2 肩幅49.5cm 袖丈41cm 身幅57cm 着丈63.5cm
3 肩幅51cm 袖丈42cm 身幅60cm 着丈66.5cm
4 肩幅52.5cm 袖丈43cm 身幅63cm 着丈69.5cm
15,000+tax
染色に関して
2型に共通して施されている染色が硫化染色。
硫化ナトリウムを加えた溶液の中で60℃〜70℃で加熱して還元させ、これに綿生地を浸けた後、空気酸化によって染色。
藍染などとても時間のかかる染色の代わりとしてできたのが硫化染色。
どちらも酸化させて染まる染色で、藍染よりも大量に染色ができるなどの特性で古くから使われてきた染色方法。
独特なくすみ感というか、風合いで退色というよりも当たりが出てくる。
染色の手間は、藍染>硫化>反応染料となり、現在では反応染色がメインストリームになり、少しずつ国内市場から硫化染色が衰退してしまう可能性がある。
中村縫製のプロダクトの中で【退⾊】というより【アタリが出る】という表現が⽅が正しい経年変化が愉しめる硫化染色を施してLister別注の商品として仕上げていただきました。
「ヨーロッパがオーケストラで、アメリカがジャズ。」
中村縫製、私が以前縫製工場を探している時に一度出会っていた工場さん。
工場の軒先で小さなお店もやっており、一点一点こだわりの詰まったオリジナルの商品を作成して販売している。
Tシャツやサーマルなど色々買わせていただき、未だにガンガン着倒しています。
「こだわり」というと少し軽くなってしまうような熱量で商品を説明してくれる中村氏。
莫大小(メリヤス)が出来る可能性を模索し、莫大小だからこそできることを表現する。
良い意味での頑固さと信念を感じるプロダクトに魅せられた内海の粘り勝ちで取り扱いをさせて頂くことになりました。